劇団文化座公演165
作:三好十郎 演出:西川信廣
キャスト:
三好十郎・・・白幡大介
お袖・・・高村尚枝
堀井・・・鳴海宏明
轟・・・佐藤哲也
本田・・・米山 実
浦上・・・沖永正志
登美・・・原田琴音
佐田・・・相川春樹(文学座)
韮山・・・小林勝也(文学座)
2023年9月23日(土)~10月1日(日)
シアターX(カイ) 両国
三好十郎生前未発表戯曲、本邦初公演!
主人公はそのものずばり「劇作家・三好十郎」
《あらすじ》
日中戦争の頃。三好十郎は堀井医師の邸宅に仮住まいをしている。堀井は高利貸しの取り立てから逃げ回っていて、その留守を預かっているのだ。宗教にすがる使用人のお袖、家督争いのごたごたから逃れてきた亡妻の教え子の登美も同居している。
今日は軍医になるため旅立つという堀井が戻ってきていたが、高利貸しの韮山が現れ、堀井はそそくさと逃げて行った。居場所を問われてもとぼける三好だったが、戻るまで待たせてもらうと韮山は居座ってしまう。
三好を信奉する若き劇作家(轟)、劇団関係者(浦上)、見込みがなければ死ぬと言う劇作家志望の若者(佐田)などが次々と訪れる。若者たちの悩みや焦燥に真摯に向き合う三好であったが、自身の戯曲が上演出来なくなった事を知らされると己を忘れて取り乱してしまう。そこに男(本田)が現れ、高利貸しの韮山に掴みかかってゆく。韮山もまた、ある事情を抱えていたのだ。
誰しもがまた、追いつ追われつしている中、三好は再び紫檀の机に向かうのであった──。