1944年、沖縄は首里で、出会うはずのない者たちが出会った。
そして1945年――

 

軍属として炊事兵となった、銃を持たない人間たちの沖縄戦。


アイヌ、沖縄、そして日本の兵士が

それぞれに偏見を抱え、いがみ合い、喧嘩しながら食料を調達し、調理が始まる。

足りない食糧、激しくなる米軍の攻撃。


いつまでもいがみ合っていては生き残れない。
嫌でも手を組むしかないのだ。

ぎこちなく差し出された手と手が、やがて……

 

戦後、沖縄の激戦地跡に建てられた一基の慰霊塔。

「南北之塔」と名付けられたその塔の側面には

アイヌ語で ”キムンウタリ(山の同胞)” と刻まれました。

アイヌと沖縄。

それぞれが歴史の流れに翻弄され、差別されてきました。

そんな日本の最北と最南の民が、

戦争という極限状況の中で図らずも出会います。

沖縄は戦場となり、アイヌは「日本軍」の一員として

戦場に送り込まれたのです。

 

※「銀の滴 降る降る まわりに」

知里幸恵氏編訳による『アイヌ神謡集』の中に、

”梟の神の自ら歌った謡”

として

「銀の滴 降る降る まわりに 金の滴 降る降る まわりに」

と出てくる。

 

 
               
 
杉浦 久幸 Hisayuki Sugiura  
 

1959年生まれ。
東京演劇アンサンブルを経て、1984年劇団もっきりやを結成。
1994年度、文化庁舞台芸術創作奨励賞受賞。
『水面鏡』(文学座) 第4回読売演劇賞優秀作品賞を受賞。
『あなたがわかったというまで』1997年日本劇作家協会最優秀新人戯曲賞受賞。
わがババわがママ奮闘記』平成11年度文化庁芸術祭大賞受賞。
他にも 数多くの優秀作品を発表。

文化座では「眼のある風景」「月の真昼間」に続く3作品目となる。


 
演出
黒岩 亮 Makoto Kuroiwa  
 

1960年生まれ。青年座研究所卒業後、入団。
1989年『勇者達の伝説』(ゆいきょうじ 作)でスタジオ公演初演出。1994年『カデット』(鐘下辰男 作)で本公演初演出し、注目を浴びる。1997年秋には初めて青年座に書き下ろした永井愛氏の『見よ、飛行機の高く飛べるを』を演出し、その舞台成果は芸術祭大賞受賞となった。

主な演出作品は
『パートタイマー・秋子』(永井愛 作)
『切り子たちの秋』(ふたくちつよし作)
『つちのこ』(太田善也 作)
『崩れゆくセールスマン』(野木萌葱 作)(以上青年座)

文化座では
『こんにちは、おばあちゃん』(フランク・モハー作)
『骸骨ビルの庭』(宮本輝原作・小松幹生脚本)
『あかきくちびるあせぬまに』(連城三紀彦原作・八木柊一郎脚本)を演出。

 
             
美術
 
柴田 秀子
   
照明
 
桜井 真澄
   
音響
高橋 巖
衣裳
首藤 美恵
演出助手
長束 直子
沖縄言葉指導
前原 弘道
三線指導
持田 明美
宣伝美術
ひねのけいこ
舞台監督
鳴海 宏明
制作
中山 博美
 
出演

佐々木愛 与那城イト

阿部勉  与那城義之

 

米山実  小野寺和己小隊長

沖永正志 田上進一等兵

白幡大介 岡村勝治一等兵

春稀貴裕 中里幸吉 現地徴用兵

筆内政敏 南豊作一等兵

皆川和彦 富田栄吉一等兵

斉藤直樹 香坂春幸二等兵

藤原章寛 高山治炊事班班長

 

高橋未央 知念幸子 首里高女学徒隊

山ア麻里 玉城マツ 首里高女学徒隊

 

長束直子 富田和美 栄吉の妹(声)

 

 
公演日程

8月23日(土) 幸市民館/川崎さいわい市民劇場(TEL:044-244-7481)
8月24日(日) 藤沢市民会館 大ホール/NPO法人藤沢演劇鑑賞会(TEL:0466-24-1747)
8月25日(月)・26日(火) 川崎市総合福祉センター エポックなかはら/演劇鑑賞会川崎市民劇場なかはら(TEL:044-455-7950)
8月27日(水)・28日(木) 鎌倉芸術館 大ホール/NPO法人鎌倉演劇鑑賞会(TEL:0467-46-4042)
8月29日(木) 茅ヶ崎市民文化会館 大ホール/NPO法人茅ヶ崎演劇鑑賞会(TEL:0467-51-6005)
8月31日(日) 平塚市中央公民館/ひらつか演劇鑑賞会(TEL:0463-24-3265)
9月 2日(火) 多摩市民館/たま・あさお市民劇場(TEL:044-911-6920)